『史上最安値:世界一周航空券』のルーティング

マプト(モザンビーク)発券で史上最安値の世界一周航空券

ラウンド・ザ・ワールド(RTW)は突然に

昨年の7月31日(日)、翌日にはJALマイル特典でoneworld4社のファーストクラスを乗り比べるチケットの発券を控えていたところに、突然”乗り”の師匠から「ワンワールドの世界一周が激安で販売されている」との情報がもたらされたのでした・・・!それはファーストクラスで40万円台からというものでした!

どうやらoneworldの世界一周航空券のようでしたので、

・発券地はどこか?

・大陸制と距離制のどちらか?

 (うろ覚えながら、確か2種類あったような。。。)

との2点だけ師匠に注意を頂き、ルーティングに挑む事となりました・・・。

すると発券地は「モザンビークのマプト(MPM)!」との事。全くピンと来ません・・・。「どこ?」と調べてみると南アフリカの東隣り。「国名は何となく聞いたことあるけど、首都がマプトという事までは知らない・・・。」という場所が発券地でした。

モザンビーク・マプト

ましてや、このような都市にoneworldのキャリアが定期便を飛ばしている事など知っている訳も無く、いきなり最初の第一区間から調べる事が満載のルーティングとなりました。

ただ幸いだったことは「大陸制か?、距離制か?」と師匠に質問できた事で、それは即ち世界一周航空券の存在を知っていたという事になります。もちろん実際に発券したり旅した事はありませんが、凄腕(上級)マイラーさんなどのブログで目にし、「いつか自分も・・・!」と憧れを抱き、妄想・空想でルーティングまがいの事をして遊んでいたりしましたから、直ぐにルーティング作業自体には入る事ができたのでした。

また先のエントリーでご紹介しましたが、実際には発券する事はなかった『JALマイル特典でoneworld4社のファーストクラスを乗り比べ』のルーティングを楽しんでやっていた事も、この世界一周航空券のルーティングに充分に活かされたように思っています。

後に『MPM発券祭』と呼ばれる事になったこの出来事は、史上最安値の世界一周航空券として日本のみならず、世界中のマイラー界を大いに賑わし、そして今や伝説になろうとしているのでした・・・。

oneworldの世界一周航空券(RTW)とは?

oneworldだけではなく、スターアライアンスやスカイチームも世界一周航空券(RTW)は販売しています。その中で今回のoneworldのRTWは『onewordエクスプローラー・世界一周運賃』というもので、世界を「6」大陸に分け、周遊・訪問する大陸数で運賃が確定する、というものでした。

様々な条件や細かいルールもあるのですが、それは省略・割愛させて頂きまして大まかに説明しますと、設定はそれぞれに『ファーストクラス(A)』『ビジネスクラス(D)』『エコノミークラス(L)』とあり、それぞれが『3大陸』『4大陸』『5大陸』『6大陸』と選択すること可能です。

例えば、『ビジネスクラス(D)』の『5大陸』は【DONE5】、『ファーストクラス(A)』の『6大陸』は【AONE6】、と表記されます。

・全旅程は16フライトを組む事が可能で、各大陸毎に4フライトまでという制限があります。(北米は6フライトまで)

・『東回り』か『西周り』、どちらか一方のみで出発地に戻って来る旅程でなければなりません。(アフリカ大陸を除く)

・旅行期間は10日以上、1年未満

などが大まかな概要になります。

あと最近知ったのですが『ex-XXX』と表記され、『ex-』は『エクスプローラー』の事を指し、『XXX』には発券地の3レターコードが入ります。ですので今回のマプト発券(モザンビーク発券)は【ex-MPM】となる訳です。

ルーティングに込めた1番の『想い』とは・・・?

私的に、普段から凄腕(上級)マイラーさん方のブログを拝見していて楽しいのは『ルーティングに込めた想い』です。どんな想いを持って、目的地航空会社機材搭乗クラスなどを選んでルーティングしているのか?という事です。ですので私も、この際ですのでex-MPMのRWTにはありったけの想いを込めてルーティングしたいと臨んだ訳であります。

その想いとは?まず1番に、ブログタイトルにもあります通り・・・『oneworldのファーストクラスを制覇したい!』というものです。

JALは国際線ファーストクラスとしてスカイスリーパー、スカイスリーパーソロ、初代JAL SUITEは搭乗した事がありますが、現行となるW84の2代目JAL SUITEは未搭乗でしたので、当然ルーティングの中に入れ込みます。

JALファーストクラス:JAL SUITE

あとoneworldでファーストクラスを設定しているのは6キャリアです。

『アメリカン航空(AA)』以前はマイルを大量に消費してまで搭乗したいとは思うようなファーストクラスではありませんでしたが、数年前よりフラッグシップが777から77Wへ移行し、それに合わせて搭載されるようになった現行のファーストクラス:”Flagship Firstclass International”には搭乗してみたい、といつしか印象が変わるようになっていました。

アメリカン航空ファーストクラス:the Luxury Travel Expertホームページより

『ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)』何と言ってもA380を保有していますので、そのファーストクラスには是非搭乗してみたいものです。

ブリティッシュ・エアウェイズ ファーストクラス(B744)

『キャセイ・パシフィック航空(CX)』B744は退役してしまったので77Wとなってしまいますが、それでも搭乗してみたい気持ちは変わりません。日本と香港、距離的に近いが故に北米線や欧州線など、ファーストクラスを設定する路線がJALと重なり、そうなるとどうしてもJALを選んでしまうので、今回を良い機会として是非とも搭乗しておきたいです。

キャセイ・パシフィック航空ファーストクラス

『マレーシア航空(MH)』先日エントリーをアップしましたが、これが日本在住である以上とてもハードルが高いファーストクラスだと感じていました。日本語サイトでは4トラベルの搭乗記で1記事だけ、英語の記事でもかなり搭乗記が少なかったので、希少性が高いと感じ、この際に絶対に搭乗しておきたいファーストクラスでした。

マレーシア航空ファーストクラス

『カンタス航空(QF)』日本便にもファーストクラスが設定されていますが、それはB744。A380を有するキャリアでありますから、ここはA380のファーストクラスに必ず搭乗しておきたいところです。

カンタス航空ファーストクラス(A380)

最後は『カタール航空(QR)』中東御三家の一角を占めるキャリアですので、エミレーツ航空に続き2社目として搭乗しておきたいところです。そしてA380保有であるからには、当然そのファーストクラスに搭乗しておきたいのはカンタス航空同様です。

カタール航空ファーストクラス

これらをルーティングに織り込んでみますと・・・(oneworldのキャリアでマプト(MPM)に定期便を就航しているのはカタール航空だけになりますので、最初の第一区間はそれで決定となります。)

ルート1

MPM-DOH-CDG-LHR-KUL-HKG-TYO-SYD-LAX-JFK-LHR-JNB、の5大陸となりました。

DOH-CDGでQR/A380のF、LHR-KULでMH/A380のF、HKG-TYOでCX/77WのF、TYO-SYDでJL/77WのF、SYD-LAXでQF/A380のF、JFK-LHRでAA/77WのF、LHR-JNBでBA/A380のF、と以上でoneworldのファーストクラスを制覇するルーティングが組み上がりました・・・!

しかしながら、まだ11フライトしか組み込んでいません。ここでも私の卑しい性質がまたも顔を出し「16フライト全て組み込まないと損だ」と浅ましい考えが頭をよぎりましたので、次なる想いを反映させようと、ルーティングを再開したのでした・・・。

「セント・マーチン(SXM)に行きたい!」という『想い』

まだ5フライト組み込めるので、充分に可能で以下のようになりました。

ルート2

LAXとJFKのルートの間に挟み込むだけで、そう困難なルートではありませんでした。残念だったのは、JFK-SXMの直行便が無くなっていた事で余計に2フライトを消費してしまう事、です。

「イースター島に行きたい!」という『想い』

セント・マーチンはヒコーキマニアとして充分に魅力的ですが、その部分を置きトラベラーとして考えてみると、この際にお得に『イースター島』に足を延ばしてみたい気持ちにもなりました。

ルート3

これもLAXとJFKのルートに挟み込みだけで充分になので、もはやRTW最大限の6大陸で、チケットの強みを充分に活かしたルーティングになったのでした。

現実に照らし合わせたRTWのルーティング

しかしながら、ルート2とルート3は現実に照らし合わせると非常に困難な事が判明しました・・・。それはもはや『お腹がいっぱい過ぎる』ルーティングで、これに付いて行けるだけの休みが取れない、という事でした・・・。

私はゴールデンウィークや年末年始、夏休みなど、繁忙期を外して休みを取る事が可能なのですが最大で7日間。MPMからTYOまではポジショニングを含めて、これは7日間でこなす事は可能でしょう。

しかしながら後半のSYDへのルートからは、とても7日間では回りきれません・・・。オーストラリアとセント・マーチン、もしくはオーストラリアとイースター島、それぞれに7日間取りたいぐらいで、そうなると途中帰国する為のフライト:マイルでの特典航空券、がこれに付いてこれなくなるでした。。。

またJALのシドニー線にいつまでファーストクラス搭載のW84が貼り付いているか?という懸念がありました・・・。

JALのフラッグシップ77W(コンフィグ:W84)

そうなるとQFのB744で振り替えができるとは言え「オーストラリア大陸を含めるルートはリスクがある」と思うようになったのでした。

またルーティングではJALのFOP計算も同時進行していましたので、それも含めて考慮すると世界を一周するにも関わらず、ダイヤモンドはおろか、JGCプレミアにも自社便不足で到達しないというのが見えてきました。(当時はJALのコードシェアを見つけ出す方法を知らなかったのも要因)

結果的に激安RTWに舞い上がり、自分の想いを詰め込みすぎたあげく、また何よりも自分の知識不足RTWルーティングの経験不足「5大陸と6大陸は使いこなせない・・・」と感じたのでした。普段は晩酌しながら楽しくルーティングしていましたが、正直この時のルーティングは、頭がショートするくらいに考え込み、早く仕上げなければという焦燥感も相まって、とても辛く苦しいものでした・・・。

しかしながら、一生懸命にルーティングを悩み抜いていたのをヒコーキの神様は見捨てませんでした・・・。QFのA380がDXB-LHRの以遠権を飛んでいる事を思い出しました!「だったらシンプルに4大陸でもファーストクラス制覇できるはず!」と切り替える事ができ、ルーティングを改めたのでした。

ルート4

【ex-MPM AONE4】予約完了

なんとか新しいルートを組み上げ、ようやく(7/31の)午後になってJALに電話で問い合わせを行いました。後で知った事なのですが、こうして海外発券のoneworldエクスプローラーの問い合わせから発券までをJALでできる事は、以前からすると考えられないとの事。なんでも第一区間がカタール航空なので、発券の手続きはカタール航空で行うのが、それまでのルールだったようなのです。

現にJALからも何回かやり取りする中で「本来であればJALでなく、カタール航空で行って頂くもの」との指摘を受けました。これにはRTWのルールをしっかりと把握していない自分は完全に萎縮してしまったのですが、師匠からの「MPM発券祭でJALへの電話問い合わせで担当部署がきっとパンクしているだけ」との援護射撃を頂き、返す電話では堂々と交渉を続けられたのでした。

また今回RTWルーティングが初めての自分なんかがこうして普通にJALに問い合わせできる事は、今まで日本人の凄腕(上級)マイラーの方々が積み上げてきたRTWの経験のお蔭、と先達の方々の功績にとても感謝したのでした。

そして数回のやり取りの後、夜になってJALからの回答でルートの承認と空席確保、金額の提示があり、漸く予約完了という運びになりました。そしてRTWルーティングで頭がショートする寸前まで悩みに悩んだ嵐のような1日がやっと終わったのでした・・・。しかし、発券せずにこの1日を終える事を翌日に激しく後悔するのでした・・・。

『突然の値上がり』と『JALの神対応』

前日の7/31に何とか予約を完了し、あとは発券=決済するだけの運びとなっていた8月1日。如何に今回のMPM発券祭が史上最安値のファーストクラスで40万円台、日本発券の約1/3の激安とは言え、諸費用を加算すると50万円台。(私はLHRを3回も踏んだので諸費用がとても高くついてしまったのでした・・・)通常の買い物としてそれを決済する事を考えると、やはり即断即決とはいかず、念の為にと熟慮の期間を一晩設けたのでした。。。

しかしながら、この小心者ぶりがいけませんでした。月を跨いだこの日の朝9時過ぎ、クレジットカード決済のキャンペーンなどを確認した後、意を決してJALに連絡すると50万円台だった総額が、110万円台と言う約2倍の値上がりした金額を提示されたのでした・・・!それは同時にMPM発券祭の終焉を意味していました・・・。

師匠から「こんな激安運賃いつまでも持つはずがない!時間との勝負!!」との注意を頂いていたにも関わらず、金額の大きさに躊躇してしまった私は、正に千載一遇のチャンス!を不意にしてしまったのでした。。。

しかしながらJALの担当者の対応は素晴らしく、本来であれば値上がりした金額が適用されるところ、私の意気消沈の様子が伝わってしまったのでしょうか?、電話が少し保留になった後に「予約もできていますので、もし午前中に発券頂けるのでしたら昨日の運賃に遡って発券させて頂きます。」との奇跡のようなご提案を頂いたのでした! 正にJALの神対応!!

もちろん、このようなありがた過ぎるご提案をお断りするはずもなく、自分でルーティングを再確認した上で、無事に50万円台の金額で無事に発券=決済させてもらったのでした。

 

今年1年をかけて決行しております、この【ex-MPM AONE4】のRTWですが、話しを頂いたのも突然なら、予想だにしていなかった値上がりでチャンスを不意にしたのも突然、そしてJALの神対応で救われたのも突然、と本当に突然づくしでした。

昨年はこのMPM発券祭の他に、CAI発券祭もあったと聞きます。今後またこのような事態がいつ訪れるか分かりませんので、突然の際にも今回の事を教訓にして、直ぐに対応できるように日々ルーティングしておこう、と固く心に誓ったのでした。それは妄想で終わってしまうかもしれませんが・・・、知識向上に繋がるとポジティブに考えたいと思います。

エントリーが大分長くなってしまいましたので、発券内容につきましては次回エントリーでのご紹介とさせて頂きます。

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-祭ネタ
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  1. TMF より:

    全てのFクラスのプロダクトを体験するためのルーティング。まさにブロガーの鏡ですね。私など獲得マイルの最大化を最優先に考えてしまい無難にJLのフライトを増やしすぎて面白みのないルーティングになってしまいました。MHのファーストは体験することなく退役かもしれません。

    • AWARD FLYER より:

      TMF様
      まずもってこの件では何かとお世話になり、本当にありがとうございました。
      そう言ってもらえると、今後の搭乗や執筆の励みになります!
      いやいや師匠のルーティングも相当面白いじゃないですか!?
      読んでてワクワクしますよ。「それならBAでCDG行けば?」のエントリーが最強です!
      MHのA380は新会社に移行するようですね。コンフィグ変更でFを廃止、詰め込み仕様とか?
      このRTWで搭乗できた事が本当に幸運でした・・・。

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