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カンタス:A380ファースト搭乗でコックピットへの招待
史上最安値のoneworld世界一周航空券(RTW)をファーストクラス4大陸(AONE4)で発券できました。
マプト発券(ex-MPM)であった為、モザンビーク共和国の首都:マプトまで向かい、RTWを開始して日本まで一時帰国するまでの旅程:Phase1になります。
ワンワールド7社のファーストクラスを制覇するのが目的の『世界一周航空券(RTW)』、1社目のカタール航空、2社目のブリティッシュ・エアウェイズに引き続き、3社目の搭乗となります。また全16区間中5区間目のフライトです。
今回のオセアニアを含まない4大陸でのカンタス搭乗はなかなか厳しいものがありましたが、ドバイ-ロンドン/ヒースローという以遠権の存在に救われました。「このマプト発券で、ワンワールドのファーストクラスを制覇するのだ!」と息巻いてルーティングしたものの、オセアニアまで足を延ばして大陸数が増えるとルーティングがめちゃくちゃになり、考え過ぎて頭から湯気が出そうなほど苦しみました。しかしながらこの以遠権を思い出せた事で、結び目がほどけるように一気にルーティングが進んだ経緯があったのでした。
エミレーツ:ファーストクラスラウンジ
前夜、日付が変わる頃にBAでドバイに到着。その後、カンタスと提携しているエミレーツのファーストクラスラウンジへ。今回の旅程:Phase1で実に3回目となる、ドバイ寄港・エミレーツファーストクラスラウンジ滞在、となります。
まずオーダー制のダイニングへ。
喉を潤して、小腹を満たします。
その後、翌朝8時30分の出発に乗り過ごさないように、ラウンジ内の仮眠所【クワイエットルーム】にて夜を明かしたのでした。
ボーディング
起床してからシャワーを浴び、搭乗に備えます。もはやシップチェンジとか疑う余地はないのですが、ちゃんと駐機されている姿に一安心です。。。
エミレーツはファーストクラスがアッパーデッキにあるのですが、メインデッキのカンタスとは反対になります。なのでラウンジからの専用エレベーターはメインデッキ階まで。カンタスとエミレーツではファーストクラスキャビンの運用が反対になっています。
ですのでメインデッキ用のPBBから搭乗します。普段のようにファーストクラスのキャビンを撮影すべく、1番乗りです。機材は【A380-861】、Ship No.は【VH-OQK】。
そしてまだ乗客の居ないファーストクラスのキャビンを無事に撮影できたのでした。
カンタスA380のファーストクラスは、1(A)-1(F)-1(K)のコンフィギュレーションで全14席。
真ん中のF列のみ一番前が階段下になるので、4席配置となります。
シート
R側の通路をそのまま進み自席へ。
どちらかと言うと・・・個室タイプでしょうか?。オットマンの位置でお分かりの通り、正面を向いているシートは右=窓側に回転します。
前の座席から撮影してみたシート正面。
自席は相変わらずキャビン後方を事前座席指定しています。
そして漸く着座します。占有する窓は4つです。
ブラインドは2段階。まず直射日光を遮るシェードのようなの。
そして完全遮光のブラインド。A380(あと最近乗ったA350も)の手動のブラインドは、いつもカタイと感じているので、この電動開閉は便利です。またB787と異なりタイムラグの無い電動なので、戸惑う事もありません。
視線を中に振ると、モニターとオットマン。
正面上部にはエアコンの吹き出し口と、コートのフックがあり、
真ん中に小さなテーブル、
下にはシートポケットとAC電源(悪くない位置です)。
シート右手のサイドテーブル。高さ2段階なのは、物を置き分けるのによさそうです。
シート(上)とIFE(下)のコントローラー。
サイドテーブル下収納、上段にはヘッドフォン。
下段にはデジイチが収納できるほどでした。
カンタスのロゴ入りヘッドフォン
カンタスA380用安全のしおり
メインテーブルは一度引き出してから・・・、
手前と奥、両方に展開するタイプでした。オットマンに同行者が座って共に食事をしても、充分な大きさでしょう。
ウェルカムサービス
こうしてシート周りを撮影しながら、搭乗後/離陸前のウェルカムサービスを受けていました。
離陸前でもシャンパンは【テタンジェのコント】が出てきました・・・!
キンキンに冷やしてあった事が伺えるほどの水滴・・・!
離陸前は1ランクダウン、もしくはビジネスクラスのシャンパンを提供したりするキャリアもある中、カンタスや提携先のエミレーツの惜しみない姿勢に感動します。
その後、アメニティキットと
夜行便でもないのに、リラクシングウェアの提供がありました。
ほぼ同じルートのQR:DOH-CDGのA380ファーストではアメニティキットだけだったので、こういうところでキャリアの違いが垣間見れるのも、OW7社全てのF制覇を体験する今回のRTWの醍醐味だと思います。
こうしている間にも出発準備は整い、大人しく着席を、との感が漂います・・・。
オーバーヘッドビンが1つだけ開いているのも御愛嬌です・・・。(後ほど閉じられましたが)
機内食
シートベルトサインが消えるまでの間、メニューを眺めます。。。
そうしている間にサインは消灯、サービスが再開されます。再びシャンパンから。
当然【テタンジェのコント】をお願いしてあります。
今度は時間があったのか、水滴はきれいに拭いてありました。
惜しみなく注いでもらえます。この日の乗客は全14席中わずか6名。余裕もあるのでしょう。。。
きれいな黄金色に喉が鳴ります・・・!
【CANAPE】として、”Caviar tartlet with cream fraiche”と”Moroccan spiced eggplant with Persian feta”。
【SOUP】は”White onion soup with mustard cream fraiche and croutons”
【SMALL PLATES】は”Mezze plate inspired by Emirates”を選んでみました。がこれが全然SMALLでなく、苦戦しました!
【MAIN PLATES】は”Rockpool Bar & Grill style beef fillet with mac and cheese, French beans and your choice of horseradish, seeded or hot English mustard”。『Rockpool Bar & Grill』ってレストランがシドニーにあるのですね?(有名なのでしょうか・・・?)
お肉はちょっと大味。ジューシーさがなく残念・・・。
でもこの『mac & cheese』のグラタンが美味しかったです!お代わりしたいぐらいでしたが、先のメッゼが効いています・・・。
【SIDE SALAD】”Mesclun salad with your choice of plam sugar vinaigrette, aged balsamic or lemon dressing”とありますが、英語が堪能でない私は「何を選ぶのだろう・・・?ドレッシングでいいのかな?にしても最初のは訳分からないし、レモンは嫌だし、バルサミックしかないか・・・。」という有様です。。。
この段階で完全に満腹です。そもそも食べ物を残すという事をしない性質なので、全て完食で来ている訳です。そんな私にお構いなしで、「デザートあるわよ!」と担当のベテランFAさんが勧めてくれます。先程、シートの写真を撮りまくる私にとても嬉しい『ある提案』をしてくれて、その上この段まで明るく接客してくれているので断るのも気が引け、「じゃあ、アイスクリームを」とお願いすると・・・、何とも太っ腹な事に2スクープで持って来てくれました・・・。
アイスがチョコチップのバニラで甘々なのに、親切にホットチョコレートまでサーブしてくれました。頼んでいないのですがね。。。
こうなるともう完全にダウンでベッドメイクをお願いし、暫し休憩する事にします・・・。ベッドは空いていた斜め前の4Fを使わせてもらう事になりました。
機内散策
3時間ほど休むと、お腹の満腹感は無くなっていました。ですので普段通りトイレで席を立つのに合わせて機内散策に向かいます。
R側になります。窓がある仕様。
私には使用する機会のないおむつ台?
アメニティも充実しています。
シンクは水滴もきれいに拭きとってあり、使うのが憚れるほどです・・・。
L側に回って、R側では光の加減で写し難かったソープだけを撮影。
外に出るとR1ドアのところで、そこにシップナンバーのプレートがありました。
そして振り向くと、存在感抜群のアッパーデッキへの階段。
下から見上げるとみると、ふんだんにアールが使われています。
アッパーデッキへ・・・。
カンタスのカンガルー(?)のロゴが迎えてくれているかのようです・・・。
登り切ったところで、メインデッキを眺めます。この右は機内ラウンジ、左は・・・
ISM用のデスクがありました。
整然としていて几帳面そうな性格が伺えます。(2回目のコントの初老男性FAさんかな?)
このデスクの後方にはシャンパン(デュヴァル・ルロワ)等がセットされていました。
そして階段右側はビジネスクラス用の機内ラウンジになっています。位置と造りは大韓航空のと似ていますね。
アッパーデッキ前方はビジネスクラスが並んでいました。ちょうど空席があったので撮影だけ。
ビジネスクラスの後方はプレミアムエコノミーが2-3-2で。
更にその方法にエコノミークラスが少しだけありました。このエリアの乗客はメインデッキに降りられるのでしょうか?もしできないようなら、長時間この狭いスペースにずっと居るのは飽きちゃうかもしれません・・・。
ちなみにカンタスA380のシートマップはこのような感じです。
そして最後方の螺旋階段からメインデッキへと戻ります。
メインデッキ、3つのコンパートメントはエコノミークラス、を前方に戻っていきます。
全体でも搭乗率は90%ほどありそうで、意外に混んでいるのに驚きながら、自席に戻ったのでした。
あとは残り1時間ほどを自席で過ごす事に。シートのコントローラー(かなり重い!)には日本語モードがあります。もしかしたら日本就航も計画されていたのかもしれません。しかしながら羽田空港がA380を受け入れない限りは、カンタスのA380が日本にやってくるのは厳しいのかもしれません・・・。
そう言えばカンタスA380のロールスロイスエンジンって、飛行中に爆発した事ありましたよね。。。
相変わらず中東-欧州のフライトはあっという間で、ヒースローまでわずかとなりました。
ロンドン/ヒースロー到着、コックピットへの招待
先に述べていたとても嬉しい『ある提案』とは、到着後にコックピットに入れてもらえる事になっていたという事です。ヒコーキ好きを担当してくれたFAさんが察してくれて、フライトの早い段階でキャプテンさんに話しをつけてくれていたのでした。
そして更に嬉しかったのは、見学を歓迎してくれるチームであったという事です。前にも述べた事がありますが、コックピットには入れてもらえるけど、黙々と到着処理を進めていて「見学・写真撮影はどうぞご自由に」みたいなチームもあれば、今回のチームのようにキャプテンさんの紹介で皆さんに自己紹介をして、握手を交わすという見学を歓迎してくれるチームもあります。
そして今回のカンタスチームは雑談後に撮影したい旨を申し出て許可してもらい、更に「(機長席)座ってみる?」「(私の帽子)かぶってみる?」「(座ってる)君を撮ってあげようか?」という感激のオプション付きでした・・・!
シートに着席させてもらう事で、(着陸はしていますが)「パイロット目線ってこんな感じなのか・・・」という事を体験できます・・・。
左の窓の縁にあったタブレットにはヒースローのマップ。
エアバス旅客機の特徴のサイドスティックに至っては、「握ってごらん」「動かしてごらん」とキャプテンさんに言ってもらえて、実際に操作する事ができました。「上下左右、一度スティックを入れるとその飛行姿勢をキープする事になり、ずっとその方向へ入れっぱなしにしてないといけないという事はなく、離しても大丈夫」という事でした。(多分。。。)
一通り撮影を終え、ネットへのアップ許可を頂くと、「フライト後で疲れているのに歓迎してくれてありがとうございました!」と丁重にお礼を述べて、コックピットを退出するのでした・・・、が、
コックピットの後ろにパイロット専用のレストルームがあるのを発見!、もう一度キャプテンさんを見て、その方向を指さし「メイ アイ」と言いかけたところで、すかさずキャプテンさんから「シュァ~」とのお返事が。。。「テイク ア ピクチャー、アップロード」という言葉は後追いになりましたが、仕草でOKを頂くのでした。
そして誰も居なくなっていたカンタスA380から降機。担当のFAさんが待っていてくれたので、これまた丁重にお礼を述べてヒコーキを後にしたのでした・・・。
搭乗を終えて
オーストラリアに行った事のない私のオージーのイメージは「明るい」「おおらか」「フレンドリー」というもの。そして今回のFAさん方も正にそのイメージ通りでした。A380というハード面では最高の機材に、ソフト面ではフレンドリーなクルーという事で、わずか一回の搭乗でカンタスもエミレーツの次にお気に入りになってしまいました・・・!
そしてファーストクラス、搭乗前にシートマップを眺めている分には詰め込み仕様に感じていましたが、実際に搭乗してみるとメインデッキに設置されているだけあって充分のゆとりを感じました。(メインデッキのファーストが初めてだったからかもしれませんが・・・。)<AC電源を含め、シートベルトをした状態でも全てが手の届く位置にある><エアコンの吹き出し口が専用である(酔い覚ましの為)>というシートも良かったです。あとシートが回転する仕組みも、本来は実用性の為なのでしょうが、遊び心のように感じられ少しワクワクしました。
今度は是非、シドニー発、ロス経由、ニューヨーク行きで1つのフライトになる【QF11便】などに搭乗して、もっと長い時間カンタスを堪能できたら・・・!と思うようになったのでした。
次回フライトはこのファーストクラス制覇の中でも本命中の大本命、マレーシア航空A380ファーストクラスの搭乗記になります。中東とヨーロッパをウロチョロしていましたが、帰国に向け、アジア方面へと入るPhase1であります。